5月16日衆院本会議で、まだ食べられるのに捨てられてしまう「食品ロス」を削減するための食品ロス削減推進法案(議員立法)が、全会一致で可決されました。大手コンビニ会社でも対策に乗り出す動きが出始めるなど、食品ロス削減に向けた機運が高まっています。
 平成27年度の農水省推計によると、まだ食べられるのに捨てられた食料は646万トンと推計されています。国民全員が、毎日、ご飯を茶わん1杯分捨てた計算になります。そのうち約半分にあたる289万トンは一般家庭からのものです。
 SDGs(国連の持続可能な開発目標)では、1人当たりの食料廃棄を2030年までに半減させる目標を掲げています。食品ロス削減については、5月12日に新潟市で開かれた20カ国・地域(G20)農相会合でも、各国が足並みをそろえて取り組むことが確認されるなど国際的にも重要な課題となっています。
 食品ロス削減推進法の成立は、こうした世界的課題への重要な一歩といえます。法律ではロス削減を国民運動とするとともに、政府に基本方針策定、自治体に推進計画策定、事業者には施策への協力を求めています。
 特に重要なのは消費者にも自主的な取り組みを促した点です。国内のロスのうち、家庭で生じたものが約半分を占めています。賞味期限を過ぎたものをまだ食べられるか確かめずに捨てる人も多く、消費者の意識改革が課題となっています。
 民間企業の動きも活発になってきました。セブンイレブン・ジャパンは、消費期限切れが近い食品について、秋から全国の約2万店舗において、購入者に数%分のポイントを還元する形で、実質的な値引き販売を行う方針を示しました。
 また、ローソンでは6月から8月まで、愛媛、沖縄両県の全店舗で、廃棄前の食品を購入した客に5%分のポイントを付与する実験を実施します。
 ファミリーマートでも、季節商品のおせちや恵方巻きなどを完全予約制にするほか、おでんの廃棄を減らすため、客の注文を受けてから調理する「レンジアップおでん」を2020年から希望する店へ導入するなど、各社で食品ロス削減の取り組みが加速しています。
 公明党は、食品ロス問題にいち早く着目し、2015年に食品ロス削減推進プロジェクトチームを党内に設置。2018年4月には法案を作成し、その後設置された与野党の超党派議員連盟で合意形成をリードするなど、食品ロス削減に向けた取り組みを強力に推進しています。